はじめっから 意味ワカラン書き出しでスミマセン
桐島って 誰?
* *
キャノンデミ EE17 復活?お蔵入り? 名前は桐島に?
数年前に まだデジタルカメラを主に使っていた頃に
オークションから 格安ジャンクで入手したのが デミ EE17 でした
もちろん目的は レンズ
ミラーレス用 改造レンズの 素材カメラ
F1.7 30mm の SH と呼ばれる いい仕事してくれそうなレンズ
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3174-1-1024x683.jpg)
惜しむことなく レンズを取り出せそうな ジャンクカメラ 欲しかったんだよ
フアインダー窓 ガラス割れてるし
電池ボックス 液漏れ 緑青吹いてるし
貼革 はがされてるし
フイルム リワインドボタン 固まってるし
正調 ジャンクカメラ
まよわず ばらせると思ってたのに
届いてみたら
ヘリコイドしっかり動くし
シャッター 絞 え~! なんの問題なしじゃん
聞いてないぞ~ (^o^)/ (なぜか 嬉しくなるのでした )
壊せないんだよね~ こうゆうのはね ばらせないのだよ
名前も付けちゃおうかな~ 桐島なんて どうでしょ?
しかし 桐島
しばし 復活の日を夢見て お蔵入り( cold sleep )になったのでした
( まだ修理のスキルが無かったのが 理由ですが )
CANON LENS SH 30mm 1:1.7 レンズのデミ おさらい
このレンズ
1964年
デミの二代目 デミS用として誕生したレンズです
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3177-1-1024x683.jpg)
デミSに続く 翌1965年
ラピッドフイルムを採用した
デミラピッドにも このレンズが採用され
更に 1966年 デミシリーズの最高機種として
最後の30mm 1:1.7モデル EE17が 誕生します
デミSとEE17は 初代とEE28のように ( 前記事 みてね )
見た目は同じ 大きな瞳のデミですが
レンズの配置が変わり ボディも 少し大柄になりました
そして ちょと大きくなったおかげで
凄いことがわかったのです
* *
ついに EE17 にも陽の目を見る時が 来た~
初代デミ そしてEE28 と たて続けに入手して
修理して( たいしたことないですが ) EE28はスクエアにしてきました
そこで分かったことは
EE17 も レンズがボデイの中央にあって
スクエアデミ改造に適しているということです
ほぼ 真ん中にレンズが レイアウトされています
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3171-2-1024x683.jpg)
比較すると 無駄と思えるほど広々とした フイルム室
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF5782-1024x683.jpg)
こちらは デミ S
無駄に広いのは一緒だけど スプロケット側に余裕がない
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3133-1-1024x683.jpg)
デミの開発スタッフが スクエア判のデミを画策しなかったのか
今となっては 分かりません
でも こうして まじまじ見ていると ハーフのままで終わるのは
もったいないと 思ってしまいます
カメラも 私に 語りかけてくるように 感じます
桐島 「 ハーフカメラ やめるって ずっと前から言ってたんだから 」
ならば
お手伝い しましょう!
ハーフ以上の フォーマットで
持てるポテンシャルを 最大限発揮
していただきましょう
* *
という訳で
3番目のデミは スクエアデミ EE17 に決まりました
( 壮大な プロジェクトっぽいな~ )
EE17 スクエアデミに バージョンア~ップ
デミは モナカの皮が アルミ
あんこは EE28は プラでしたが
EE17は 超 超合金? いえ ふつーのアルミです
鉄カメに中には あんこがアルミでもなく鉄でもない
謎の 合金で出来たカメラも多く存在しますが
紛れもない アルミなので
加工は わりと容易です
さっそく 作業します
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0835-1024x683.jpg)
天地と同じサイズに 左右をあわせるガイドを ケガキます
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0834-1024x683.jpg)
わずかに 広めにします
サイズに削った時 基準線がわずかに残るようにケガくのがコツです
ところで
削るためのヤスリの品質は けっこう重要だったりします
私が 愛用しているヤスリは
さかなのマーク 一部の業界では 有名なバローベ
正確な直線を切削するのに 欠かせません
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0973-1024x683.jpg)
平らな面と 反対側が 腹丸という 丸くなってるヤツです
削られる側の 準備です
シャッターなどに 切りくずが入らないように
しっかりと 目張りをしたうえで
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0870-1024x683.jpg)
内側に やすりの先端が当たっても 傷にならないように
厚手の 乾かしたウエットティッシュを 当てておきます
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0875-1024x683.jpg)
切りくずで 後々 不具合が起こらないように
しっかり ガムテープで 保護します
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0878-1024x683.jpg)
少し削っては クリーナーで吸い取ります
削り粉は キラキラも美しい 良質なアルミニウムなのでしょう
慎重に進めて参りましょう
でも 粉まみれ!
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0879-1024x683.jpg)
傾斜に削ってから 直角に削り
また 傾斜に削り 直角に
こうして 少しづつ ひろげていきます
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0882-1024x683.jpg)
最後は直線ラインを注意しながら 決めます
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0885-1024x683.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0921-1024x683.jpg)
削り上がりです
ケガキ線が 残っているのが おわかりでしょうか
この後 むき出しのアルミ面は 黒のつや消しラッカー塗料で 反射止めしておきます
塗料を 空き瓶などに取って 竹串を尖らせたので
点で置いていくように 塗ると良いでしょう
さて
ここからは 正調ジャンクを 手入れしていきます
アルミの 電池ボックスのフタは 外れなくなっているものもありますが
桐島は 穴を開けてレンチをかけたところ なんとか外れました
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0868-1024x683.jpg)
てこでも回らない デミもあるようです
桐島は 出来の良いジャンクなので まあまあ 協力的です
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0866-1024x683.jpg)
復活は やっぱりムリかと お蔵にした日もありました が
やるだけやってみる!
でも 何でもないネジ一つ 回らないだけで
作業が 止まってしまうのも ジャンクならではです
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0852-1024x683.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0838-1024x683.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1340-2-1024x618.jpg)
ワコーズのラスペネを 少々 漬け置きしました
底板のネジが か た い
ロッキングプライヤーで 精密ドライバーを挟んで 力技で回します
普通なら 治す価値無しになるのかもしれないデミ
でも 今後新たに作られることは ないと思うと あきらめきれましぇん
カッチカチの リワインド スプロケット解除ボタン
オフセットになってた! なんでこんな仕組になったんだろ?
固着っぷりがなんとも しっかり者です !
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1343-2-1024x683.jpg)
ため息 ( ´ー`)フゥー...
これはいったい なんの ほこりかな?
半世紀ぶりの 陽の目かな
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1363-2-1024x683.jpg)
電池室は LR-44を納めるために ゴムのスペーサーが入っています
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1349-1-1024x683.jpg)
パーツの腐食は 意外と少ない印象
カッチカチに なっとったのを 取り外して きれいにしたら
動き 回復しました
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1359-2-1024x690.jpg)
電池式 測光デミの末路や いかに
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1370-1-1024x683.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1365-1-1024x683.jpg)
腐食で 断線してました
リード線がなかったので 露出計復活は また今度ね
電池の液漏れで 大変なことになってはいるけど
良い材質で出来ているので
部品それぞれは 生きています
まだまだ これからも写真が撮れそうです
ジャンクデミ1台で 白ご飯 3杯はいけそ~
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1368-1024x683.jpg)
落下痕が無いのに なぜか割れている ファインダーガラスと 露出計窓
わりと 見かけるけど
(?_?) なぜ割れるのでしょうか デミの謎です
いつか かならず治してあげるから
待っててね
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF0850-1024x683.jpg)
お着換えの用意は 出来てます
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF1425-1024x683.jpg)
でも しばらくこのままで はたらいていただきましょう
薄着は 元気のあかしです
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3138-1-1024x683.jpg)
アニキ分 デミ S は シャッター不動の 治し待ちです
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3139-1-1024x683.jpg)
兄貴の方が小柄な フイルムカメラ界の 中川家?
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3140-1-1024x683.jpg)
34mm 径というのが f1.7レンズの 適合サイズです
クローズアップレンズが有ると 撮影の幅が ぐんと広がるんで
そろえておきたい アクセサリーです
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3019-1-1024x683.jpg)
取り付けると こんなカンジ
凛々しい 桐島!
きりっ!
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3017-1-1024x683.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3020-1-1024x683.jpg)
純正のクローズアップレンズ オークションで 時々みかけます
スマホで 手に持っている物を撮影することが 良くあるとおもいます
フイルムカメラが 苦手なシーンですが
このレンズ一つあると 手元が撮れるので
これは おススメです ( 背景ボケも撮れます )
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/DSCF3179-1-1024x683.jpg)
桐島 EE17スクエア まとめ
この 桐島スクエアは 前記事でも紹介しましたが
元は ハーフカメラのままなので
1枚撮ったら レンズをふさいで 1枚空打ち
これを繰り返します
36枚撮りは 36枚しか撮れないので ハーフのお得感はありません
しかしながら SH 30mm 1:1.7 というレンズの
すぐれた描写力を 余すことなく フイルムに記録できる
唯一のカメラなのです
ジャンクから レンズだけ取り出して ミラーレス用にするのも有りだと思います
が
もう一度撮れるように 手を尽くして
スクエア判への バージョンアップはいかがでしょうか
コンパクト機械式ハーフカメラの
ひとつの 完成形 デミEE17
さらに バージョンアップ版
味わってみては いかがでしょうか
( ちょっと おおげさでした )
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/FH020003-コピー-9-1024x1024.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/FH020004-コピー-13-1024x926.jpg)
![](https://narasakino.com/wp-content/uploads/2022/03/FH020008-コピー-9-1024x910.jpg)
長々と
読んでいただいて ありがとうございました
楢崎の でした
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