半世紀を経てなお現役であり続ける普及型の名機
先日 記事にした ペンタックスSP スポットマチックが世に出た翌年
ニコンの 新しいシリーズ
ニコマートFTが発売されます SP同様のTTL測光を備えたカメラでした
1967年になり FTの後継機 としてFTNが発売されます
ペンタックスSPの平均測光に対して
画期的といわれた 中央部重点測光のFTn 重厚で堅牢な躯体 そして低価格
当時 ペンタックスSP ボディ 30,000円 F1,8 50mm付き 44,200円
ニコマートFTn ボディ 32,500円 F2,0 50mm付き 46,000円
ペンタックスの成功を横目に
いまでいうところの マーケティング上 ほっとけなくなったんでしょうか
めちゃめちゃ バーゲンプライス!? 60年代なのであしからず ですが
SPを買うつもりで 隣にFTnあったら 重厚感 存在感で
FTnを買うな~って感じちゃいます きっと戦略的価格だったのでしょう
でも ニコマートは びた一文 まけてくれなかったとも 聞きます
FTnは累計 100万台以上 売れていますが
いまでいうところ お値段以上 ニコマート!
当然と言えば当然ですね
NIKON 銘が つかなかったのは
ニッコールレンズこそ交換できるものの
ニコンFという頂点のシステムに 直接属さない
完結した 独自ボディゆえだったからでしょうか
アマチュア向けということで 差別化されたのですね
ニコマートのお作法とおさらい
レンズを取り付ける際に ボディ側のピンを一番右に
レンズの絞りをf5.6にして 蟹爪にピンを合わせて取り付けます
そのまま 12時の位置へ回して カチッと嵌ったら
絞リングを 時計と逆回りに 止まるまで一回
続いて 時計回りに 止まるまで 一回
これで ボディ側に レンズの絞り情報が伝わって
正確な TTL測光が 出来るようになります
フイルムの感度設定は ボディの下
黒いやつをスライドさせて 枠の中に フイルム感度を合わせるのですが
手の爪でやろうとすると 爪 割れます
丈夫な 竹の棒みたいなので 横に押したほうが カメラも 爪も 傷にもならず 安全です
そのくらい 硬いです
左にある突起がシャッタースピードを変えるレバーです
半丸ボタンは レンズ交換用 外すときは 絞f5.6 にしてから
ボタンを押しながら時計回りに2時の位置にすると 外れます
右の ギザのついたのは ミラーアップの スイッチです
特殊なレンズを付ける時くらい以外 あまり使いません
右から巻き上げレバー シャッターボタン フィルムカウンター レンズの絞り込みボタン
フィルム巻き上げレバーを引いて 赤マークが見えると 露出計 on になります
シャッタースピードが スクリーン下に表示されます なので ファインダーから
目を離さずに スピード切り替えをしても 何速か 把握できます
この位置で 適正露出ですね
マイナスに ふれると もっと光を! プラスに ふれると おなかいっぱい てことです
フイルム 装填 します
あとは 撮りに 行くだけですね
ところで ニコンのレンズの中には ニッコールの銘の付かないレンズが
ありますが せっかくなので そこそこ 安価に 手に入るレンズを
ふたつ 紹介したいとおもいます
zoom 36~72 Nikon LENZ SERIES E いわゆる シリーズE さんろくななにい です
10年位 前には 嘘みたいに 安く買えました ニッコール銘ではありませんが
良い 写りで 今は 少し人気者 のようです
フイルムカメラ ニコンEM用に用意されたレンズで 蟹爪は ありません
おもしろ れんず工房 ぎょぎょっと20
絞環も ピントリングも ありません 前玉は ひらったいレンズです
おもしろ レンズ工房は ほかにマクロ 望遠 などがあって
オークションなどに 時々出品されるので チェックしてみてください
さて このふたつ どうしたもんでしょうか
ニコマートで どないする?
蟹爪をあわせるピンは 一番 右へ
レンズを取り付けます
蟹爪の無いレンズなので たとえば F22まで 絞ったとしても カメラ本体は認識しないので
このまま露出計をあわせてはいけません
で
どうするかというと
このボタンを 押したまま シャッターダイアルを回し ファインダー内の指針が
適正露出になれば ボタンをはなして
後は シャッターを 切れば OK
シャッターが切れる時 F22まで カメラが絞ってくれます
他の絞値でも 同様に やってみてください
ニコマートで 絞り込み測光をする時 このようにします
レンズの絞を 解放で使いたい時は ボタンは押さないでシャッタースピードダイアルだけ
回して 露出を合わせます
ぎょぎょっと20で 露出合わせをするときは
シャッターダイアルを回して 適正露出にしてあげれば OK です
かんたんですね
このレンズ
ピントリングも 絞リングもありません
そうそう フィルム巻き上げレバーを引いて 露出計ONにするのを 忘れないように
ではでは
いろいろなレンズで フイルムカメラを 楽しみましょう
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